「バレーボール」カテゴリーアーカイブ

全中の結果から

全中女子の結果を過去12年分載せました
ベスト8の都道府県別ランキングはこうなっています

1位東京32校
2位大阪13校
3位長野12校
4位福岡8校
5位岡山6校
6位長崎、兵庫、香川3校

結果は東京が断突の1位です。1大会ごとに3校ぐらいがベスト8に入っていることになります。
2位は大阪、3位は長野です。過去12年に限れば優勝校はこの3都府県に限られます。
東京、大阪には有力な私立があり、公立の裾花(長野)北沢(東京)ではいわゆるバレー留学を受け入れる
ような地域的・学校的なサポートがしっかりとあることがベースにあると思います。
なぜかといいますと、先生だけがいくら熱心だろうと異動してしまえばチームの状況は大きく変わってしまいます
高校はともかく、公立の中学校が一部活動を学校を挙げてサポートするということはなかなかありません
そういったリスクが少しでもあれば保護者も越境してまで大事な子供を預けるとは思えません

こういった事実を踏まえると、熱心な先生がいて、たまたま育った地域の子供達だけで全国大会で優勝するという事は今後見られることはないかと思います
ある学校ではこういった決まりが示されています

(1) 平日
ア 活動時間は2時間までとする。
※下校時刻は、日没時には帰宅していることを原則とし設定する。したがっ
て、大会前の部活動延長はしない。
イ 木曜日は活動しない日とする。
(2) 週休日及び休日(土曜日及び日曜日、国民の休日)
ア 活動時間は3時間までとする。
イ 土曜日と日曜日のうち、どちらか1日を活動しない日とする。

文科省が示した通知に基づいて学校で出されたものですが、現場の学校では渡りに船といった思いの先生方も多いのではないでしょうか
私個人では部活動の是非は別として、先生方の負担を考えた時にはこういう風に学校は部活動からフェードアウトするのも致し方ないとは思います
それは別として、上記の通知通りに現場はなっていくのが自然ですよね
そうなっていった場合、ますます戦力差というのは顕著になっていくだろうという気がします
先の進路を考えてより高いレベルでバレーをやりたい子は有力な私学や地域的なバックアップのある一部の公立へ
甲子園でももはやそういう流れですが、中学生のバレーもそうなっていくのだろうとは思います

中学生のバレーボール戦術(女子)①

昨年ですが東海大会を見ていて気がついた事がありました
純粋なレフトエースのチームが少ないと
東海ではありませんが金蘭会のような層が厚く攻め手がたくさんあるチームは別として、各チームのエースと呼ばれる子は
だいたい2人でしょうか
どこから攻撃していたかというと主にセンターでした
ただ、単純にセンターから高いトスを打つという子もいれば、セッターの後ろ側に回って打ったりと色々工夫されておりました
それを見てレベルの高いチーム(県大会で上位にくるチーム)はもはやレフトエースではないんだと思っていましたが
全中を見た時はレフトエースのチームもあって古い人間の私は少し安心?したのを覚えております

レフトエースといえばどういったイメージかというと肩が強く、2段トスをしっかり打てる
ジャンプ力があって身長は大きくなくてもできる、そんなイメージをもたれる方も多いのではないでしょうか
ただ、現在統計をとったわけではありませんが、そこそこのチームでエースがどこにいるかというと
あまりレフトにいないような気がします
昔からバレーは女子にとっては人気があり特に中学生の部活動においては、運動能力が高い子達がたくさん入って来ていた事は
疑いのない事実であったと思います
しかし、現在私の実感ですがどちらかというと運動能力が高い子達が入って来ていないんじゃないかと思っています
中にはどうしてバレーやるんだろうと思う子すら(ボールを投げるとよけるとか、最低限のルール知ってて来たのかしら?
と思う子もいたり)
もちろん中学校からバレーを始めて県や地域の選抜候補に選ばれたりという子がいなかったわけではありませんが
それは私があまりにも幸運だっただけのような気がします(小学校からやってても選ばれるのすら大変なのに・・・)

話を戻しますが、センターエースの便利なのは全てのプレーに中心として関わるというところ
チームの得点源でもあるし、同時にまた守備(ブロック)でもほぼほぼプレーに関与します
例えば自チームがサーブを打った場合、レフトの場合だと相手がレフトから攻撃した場合には関わらないことも多いです
しかし、センターであればブロックをしに行くので相手の攻撃への脅威にもなります
そういう点からみると、センターエースというのは、とにかく強い個人の力を最大限利用するという点が特徴になります
逆に言えば、個人の力を目一杯引き出されるため消耗も激しいというのが弱点にもなり、諸刃の剣という側面もあります
相手チームの両サイドにエースがいて、セッターがトスを振り分けてあげられるとブロックで右往左往させられ全く攻撃に関与できない
できたとしても、十分に踏み込めず普段の力を全く発揮させてもらえないというケースも見る事ができます

全国大会に出てくるチームでも、部員が一桁のチームは数多く見受けられました
少ない部員で、チームの勝ちパターンを考えた時、数少ない才能や高さを含めた能力に頼ろうとしたらセンターエースになるという
結論はむしろ自然なことなのかもしれません
バレーの戦術については思う所や実践例がたくさんありますので、未熟ですが折に触れ語っていきたいと思いますので
またよかったら見てやってください

バレーボールと主体的学び

30年度、東部地区の組合せが発表されました
県の協会のHPに載っていますので興味のある方はぜひご覧ください

さて、表題について教育者みたいな事書いておりますが、私は教育者ではないので間違っていても許してください
現在、教育現場で高々に掲げられているのはアクティブラーニング(主体的学び)
初等教育に近づくほど、現場でも意識され実践されているように思われます
私も、その趣旨はあまりわからないなりにもゆとり教育や詰め込み教育よりは意味があるのかなぁと感じております
思い返すと自分が学校で学んでいた頃は詰め込み教育が全盛であり、バレーにおいても詰め込みでした
自分で主体的に取り組むというより、強制的にやらされるということがほとんど
もちろん、現在の自分の技術的な下地はその理不尽なまでの強制的な練習の日々にあったのですが
その頃はそれが理不尽などと思う事もなく

しかし、困ったのが自分が教えるようになってから
理論的な事をほぼ習うことがなかったため、どうやって説明したらよいのかと
特にバレーをやってきていない中学生を相手にするようになってからは何教えたらいいんか?と考える日々
そんなに知能もない頭を使い、そこそこの理屈や理論を教えたとしてもそれでできるほどバレー(スポーツ全般)は甘くない
自分の経験に基づいて教えられることがないわけではありませんが、「なんじゃそりゃ?」と思えるような
ちょっと理解しがたいプレーをするような子達にどうやってプレーを上達してもらえるかという点で
アクティブラーニングは便利なツールではあります
生徒それぞれに課題が見つかった時、課題を解決するためにどうしたら?できるのという欲求を引き出し
それに向かって、主体的能動的に行動をさせる
能動的に行動をしてもらえれば、教える方は楽・・・ということはなく、結局解決するのは簡単ではないため
こちらもそれを見守り、時には助言しまた一緒に解決方法を考えてあげねばなりません

詰め込み、強制だろうが上手くさせるのがお前の役目なんやないか?と言われれば返す言葉はないのですが
結果は大事、でも子供達が主体的にバレーボールに取り組んでもらえるという事が一番大事なのではないかとも
でも、そろそろ少しは勝ちたい、勝って欲しいなぁとも思います(涙)

監督が代わりました

ハリルホジッヂ監督(サッカー日本代表)が解任されました
本番までもう3か月もない状況での解任は非常に意見が分かれるところです
専門的な所はわかりませんけど、本番まで日数が少ない中メンバーが固定されず、色々な選手を使っている所は
保守的な民族である日本人の大多数には理解されない面が多々あったのではないかと思われます

さて4月というのは学校の体制も変わり、特に義務教育である公立中学校でも監督の変更が頻繁に起こります
3年で学校が変わるのは珍しくなく、長くても6~7年というのが一般的
監督が代わることで、戦力図が激変してしまう年もありますが、それはどういった場合でしょうか

1 選手の能力が高いチームで、あまり規律がなかったチームにしっかりと規律を持ち込める監督さんになった場合
規律と表現しておりますが、一言でいえばチームをコントロールできる能力を持った監督さん
こういったチームは戦力がいい意味で激変するケースに当たります
もちろん、選手と監督が衝突してしまう危険がないわけではありませんが、能力の高い選手というのはやはり
勝利に飢えています。ちょっとした組合せや、決まり事すら選手同士では解決するのは難しい中、そういったことを
解決してくれる人が監督になった場合、選手の目の色も変わります
実際、県大会に出れるだけだったチームが監督が代わっただけで、あれよあれよと勝ち上がったケースを何度か見たことがあります

2 1と逆の場合はどうでしょうか。激的に弱くなってしまう・・・・ということはありません
むしろ短期的に見ると、いい結果が出る場合もあります。というのも、規律というのはやっかいで時には選手の能力を
殺してしまったり、自主性を奪ってしまったりしている場合もあります。ある意味抑圧から解放された選手達は短期的に
見違える能力を発揮する場合もあります。特にチームがぎくしゃくしていたチーム(下級生が上級生を押しのけて入っている場合など)
だと、上級生がチームに入って感情的な面では落ち着きそれが短期的にはいい効果をもたらす場合もあります。
ただし、長期的に見ると結局それはプラスにはなりません。選手達だけでできる事にはやはり限界があるのもまた事実です。

断っておきますが、あくまで私感です
ですが、監督が代わったチームもそうでないチームもこういった要素が色々と組み合わさり最後の大会を迎えていきます
これはこれで一つのドラマの要素なんですね

夏の試合は

平成30年度の大会予定が発表されました
今年の県大会はエコパではないようですね
でも、調べると空調がある体育館で行われるようです

もちろん、現在の猛暑の影響での健康被害を防ぐ意味では空調があるなしは非常に大きなことなのですが
夏の試合は空調があるなしで、チームの力が大きく変わってしまうと思います
高校野球も春と夏では勝ち上がれるチームというのは違いますよね
では夏に不利になるチームとはどんな特徴のチームでしょうか

まず、エース一人で何でもやってしまうようなチームは明らかに不利となってしまいます
スパイクを打ちレシーブでも中心になり、もちろんブロックでも柱となる
一人に掛かる負担が大きいチームというのは、夏場の戦いは不利になると思われます

次はセッターがあまり上手くないチーム
セッターの反則は主にダブルコンタクト(ドリブル)とフォールディングですが、ドリブルを多くとられるようだと夏に戦うのは危険になってしまいます
というのも、汗を多くかくためにボールが滑りやすくなってしまうため、ただでさえドリブルを気を付けないといけない状況で一度反則をおかしてしまうと、滑らないようにしようという意識が働き余計にドリブルをしてしまう
ドリブルはもちろん技術的なミスなのですが、その要因は心理的に負う部分が非常に大きいと思います
しっかりトスをあげようという意識が強すぎれば、余計に腕、指に力が入ってしまってボールのハンドリングが狂ってしまう
そのため、レシーブをする方にもプレッシャーがかかり、できるだけやさしいボールを返球しなければという意識が強すぎると短すぎたり、逆に長くなりすぎたりと

逆に、飛び抜けた選手はいないけど、全員のレベルがそれほど変わらず一人一人の負担がそれほどないチームにはこういった状況はチャンスになります
いつもは試合の終盤で決め手の差で敗れるようなチームでも、こういった状況なら相手エースが終盤までに疲弊してしまって決め手の差に泣くことはなくなるかもしれません
また暑さは一本一本の集中力を削いでいくので、平時での相手エースの能力も減退させてくれます(暑い方がより力を発揮するという選手もごくごくまれにいますが)

今回はエアコンが利いた会場で行われるようです
真剣勝負の力と力の対決を楽しみにしたいですね