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世界バレー女子日本対ドミニカ共和国

今日から2次リーグが開幕
先んじて行われた試合で3次L進出を争うとみられるブラジルがドイツに敗れるという波乱も
日本には追い風となる勝利に思えましたが、日本の試合はいかがだったでしょうか

日本3(25-17 28-26 22-25 25-27 15-11)2ドミニカ共和国

スタメンはドイツ戦と同じで黒後、古賀、荒木、奥村、新鍋、田代
1セット目は3連続ブロックもあって日本があっさりセットを奪うものの2セット目はかなり苦しい戦い
オランダ、ドイツ戦に比べるとレフトの古賀、黒後選手にちょっと躍動感がない
2日休養日があったとはいえ、国を背負って戦う重圧というのはちょっとやそっとでは抜けないと思います
まして二人共フル代表でここまで責任を背負ってプレーするのは初めてでしょうし

それを象徴していたのが3セット目
15-15の場面で新鍋選手に2本連続でトスがあがる場面がありました
この場面、黒後選手もレフトに居て、どちらに上げることも出来た場面で田代選手の選択は新鍋
今まで、競った展開ではこういったケースはなかったと思うのですが、それぐらいセッターも
不安を感じていたのではないでしょうか
相手にリードされていたため、黒後選手が前衛で石井選手に代えられましたが、これは仕方ない交代だったと思います

4セット目スタートはスタメン通りですが、両レフトと新鍋選手にあまり決定力がなく
ベンチは早めの2枚替えを決断
そして18-19の場面で長岡後衛でも継続、ベンチは勝負に出たのでした
元々、長岡選手はこういった場面で仕事をするために呼ばれたと思っていたので
この起用は彼女にとっては心に期するものがあったのではないでしょうか
4セット目、長岡選手の活躍もあって先にマッチポイントを奪いますが、黒後選手のサーブミスから
連続失点し、大事なセットを失ってしまいます

サーブミスは致し方ないにしても、今日の黒後選手は持っていないと感じたのか
5セット目は、3セット目で活躍した石井選手を黒後選手に代えて送り出します
その石井選手の起用が見事にはまり、また長岡選手の豊富な経験が生かされました
最後は相手リベロのカスティージョ選手に苦しめられながら、なんとか最終セットをものにしました

今日はベンチの思い切った決断で星を拾った感じです
ただ内容的にあまりよくないゲームをなんとか取りきったのは今後の自信になるのではないでしょうか
石井選手や長岡選手を代表に呼んでいるのも劣勢時、チームが苦しい時に頑張ってもらうため
そろそろほぼフル回転の荒木、奥村選手も疲れてくると思いますのでますますベンチの選手起用が
重要になってくると思われます

世界バレー女子日本対ドイツ

日本3(27-25 25-20 26-24)0ドイツ

スタメンは黒後、古賀、荒木、奥村、新鍋、田代と第1戦、2戦と同じ
オランダ戦はベンチワークのまずさで敗れた試合でしたが、この日はどうだったか

1セット目、富永選手をピンチサーバーで使ったところは積極的に動こうという意志の表れだったでしょうか
この日、日本が勝ったのはやはり1セット目をとった、ここが大きかったと思います
オランダ戦は1セット目を大量リードしながら追いつかれて、結果敗戦
この日ももし失っていたら勝負はどう転んだかわからなかったと思います

2セット目は好調な両レフトの活躍もさることながら、田代選手のトスワークも冴え
ミドルプレーヤーも活躍してとてもいい流れでセットを奪うのですが、気になった采配がひとつ
黒後選手をサーブで石井選手と交替させるのですが、ご存知の通り黒後・古賀は後衛時はサーブレシーブを免除
そのかわりにバックスパイクを打って攻撃参加をする約束になっています
しかし、代わりに入った石井選手はサーブレシーブの時には明らかにバックスパイクを打つような助走に入ることはありませんでした
その代わりサーブレシーブに入って前衛の古賀選手を攻撃に専念させるというのならわかるのですが
まぁ、その戦術を取るなら交替すべきは内瀬戸選手だとは思いますけど、正直意味がわからない采配
正直言いますが、今の日本チームの中心は黒後選手であると思います
やっぱりそういう選手は勝敗が決するまで絶対下げるべきではないと思います
オランダ戦はそれで失敗したのですが

3セット目も日本が序盤からリードする展開になるのですが、またしても終盤にさしかかるところで黒後⇨石井の交替
ここから流れが変わってしまいます
22-17から22-23になってしまうのですが、そこまでいい流れだったのをどうしてあえて流れを変えるような采配を揮うのか
私には理解できません
ベンチの仕事というのは流れがいい時は選手に任せる、そして流れに逆らうようなことはしないというのは大概のスポーツでは
定石だと思うのですが
結局逆転されてから、田代⇨長岡 新鍋⇨富永の2枚替え
オランダ戦ではこのカードを切ればと書いたのですが、ようやくベンチも動きます
その期待に富永、長岡選手は応えて同点に追いつきます
やっぱり交替はあくまで攻めのカードを切って欲しいと思います
その後、エースの黒後選手が戻り、なんとか逆転でもつれた試合をモノにしました
またしてもベンチの失態を今度は選手がカバーしました

この日は特に両レフトの黒後、古賀選手の攻守に渡る活躍は凄いの一言
両レフトが確実に決めてくれるので、セッターにも余裕ができて幅広い攻撃が出来ていたと思います
古賀選手はプッシュをやったりブロックアウトを狙ったりと、高校時代からかなり進化しているという印象を受けました
今大会でプレーヤとして一段進化したのではと感じています
また黒後選手は、もう日本の大黒柱といっていいのではないでしょうか
スパイクの音が全然違いますし、やっぱり顔
試合中の態度、ミスやブロックに捕まった時などの顔がエースの顔なんです
「この野郎ー!」って顔しているところとかベンチで自分が見ていたら頼もしいと思うはずです
「コイツで負けたら仕方ない」と思わせてくれる選手はどのチームでもあまり居ないと思うのですが
男子の西田選手同様、日本チームに久々現れてくれた新星なのではと私は思っています

さて、なんとか1敗で1次ラウンドは終了
2次ラウンドはもっと厳しい戦いが待っておりますし、中田監督には本当に覚悟を決めた攻めの采配をして欲しいと思います

世界バレー女子日本対メキシコ、カメルーン

10月1日、10月3日と日本女子チームはメキシコ、カメルーンと対戦しました
両チームとも格下のチームであり、勝敗がどうこうよりもこの先を見据えての戦いができるかという点が注目でした

1日のメキシコ戦
スタメンは古賀、石井、岩坂、奥村、長岡、田代
前日の激闘で疲労が溜まっているであろう荒木、新鍋、古賀、黒後選手ですが
荒木・新鍋選手はお休み、残りの選手もほとんど疲労することなくゲームを終えれたと思います
競った試合や劣勢な試合展開で今後出場が期待される長岡選手や長岡選手が入った時のサーブレシーブ
これがある程度試せたのがこの試合の収穫でしょうか
セッターの富永選手も一緒に出ていたので、この二人の攻撃的な交替をベンチが決断できるか
その手応えが掴めたかはわかりませんけど

3日のカメルーン戦
前半はカメルーンの健闘が光りましたが、日本の緻密さを凌駕するほどのパワーや試合運びはまだまだでした
でも、ゆくゆくは日本のライバルとなりえる潜在能力はあるように感じました
スタメンは黒後、石井、岩坂、島村、新鍋、田代
荒木選手はお休みでしたが、オランダ戦を見ても荒木選手に並ぶようなミドルは残念ながらいないと言えるほど
存在感もプレーも光っておりましたので、今後の試合はフル回転でしょう
試合後半からコンビが合い始め、黒後・長岡選手がバックアタックを決めておりましたが
気になったのはセッターが上げる位置が、チャンスボールが短く少しネットから離れてのもので
あの位置だと、強豪相手だとクイックはないと判断されもろに3枚のブロックがつくことも想定されます
しっかりとしたボールがセッターに返った時のバックアタックはあまりコンビがあっていないような気もします

さて、日本が上位進出できるかどうかが試されるのが明日のドイツ戦
ベンチにはオランダ戦の挽回をしっかりやってほしいと願います

世界バレー女子日本対オランダ

台風24号が襲来中、外は暴風が吹き荒れております
本日の開催は危ぶまれましたが、なんとか開催されたようですね

日本2(25-27 25-16 26-28 25-19 13-15)3オランダ

まず日本代表のユニフォームでしたが紫色でとても新鮮
そして、古賀選手、似合っててとても可愛かったです
と、おじさんの感想は以上

さて試合展開は日本不利の予想を覆して、日本大量リードでスタートします
1セット目は19-13でリードし、1セットは日本のものかなという目で見ていたのですが
しかし、あるローテで連続失点し追いつかれたのですが、このローテセッターの田代選手が前で
アタッカーの枚数が少なかったところ
男子の時にも書いたのですが、こういうローテのアヤというのはどのチームでも時々あったりします
何か手を打っておく必要があったように感じました
相手は格上、普通に試合を回していけば日本は負けてしまいます
守りに入るより、いかに点を取るかを考えた交代ができなかったのか
こういった緊急時にこそ、長岡選手の経験や力が生きると私は思ったのですけど
逆転されましたが、なんとか追いつきデュースにまで持ち込みますが、力尽きこのセットを失ってしまいます

2セット目、取れるセットを失って意気消沈するかと思いましたが、オランダチームが安心したのか
少し動きが緩慢になったように見えました
そして、このセット古賀選手が大爆発します
セットの中盤12-9から連続5得点は古賀選手が当たりに当たってのもの
こんな頼もしい古賀さんを見たのは初めて、と思うと同時になぜアジア大会呼ばれていないの?
2セット目は古賀選手の活躍もあってなんなく奪い返します

そしてこの日のハイライトであった3セット目
中盤から終盤にかけてずっとシーソーゲームの展開
21-21の状況で黒後選手が後衛時に入れた内瀬戸選手が前衛にあがります
しかし、ベンチはそのまま動かず黒後選手はそのままベンチ
この時嫌な予感がしたのですが、ベンチは勝負に出たのだと思いました
サービスエースなどで23-21になり、そして相手からチャンスボールが返ってきて
内瀬戸選手がスパイクでブロックされて逆に1点差
その後、もう1点取られてしまい同点になり黒後選手は戻されました
ベンチが内瀬戸選手を入れることで勝負に出たのであれば仕方ありませんけど
正直、この采配は私にはありえません
セットを決める最後の何点かは取るのが最も難しいのです
だからこそ、エースの価値があると私は思っています
黒後選手が今後日本を背負うと認めているなら、ああいう場面ではむしろ出すことで重荷を与えなければいけないと思います
結局、このセットは25-27で失ってしまいました

4セット目、気を取り直して日本チームは頑張ります
黒後選手は心なしか険しい表情のように見えたのは替えられたからかなと思ってしまいますが
終始リードを保ったまま25-19で取りフルセットにもつれこみます
しかし、フルセットになると体力的にしんどいのはやはり日本
ここまで頑張って来ましたが、終盤力尽きます
10-14となり黒後選手のサーブ
しかし、田代選手が前衛で勝負を捨てないなら例えばブロックで岩坂選手を入れるとか
長岡、富永の2枚替えをするとか、どうしてやらないのか?
こういった場面はある意味博打をする価値はあると思うのですけど・・・
黒後選手のサーブが走って13-14となりますが、最後は相手のスパイクがコートに突き刺さります

選手はとても頑張り、高いパフォーマンスを示してくれました
荒木選手はさすが、奥村選手もフェイントに飛びつく好レシーブで気持ちを示してくれました
新鍋選手の安定感もさすが、古賀選手は攻守に大活躍、黒後選手もサーブで狙われますが
最後までコートに立ち続けたのは成長の証です
最近まで代表チームではほとんどレセプションをしていなかったのですから

正直、川合さんも言ってましたが3ゼロで勝てるゲームだったと思います
ベンチの采配で落としたと言っていいゲームです
今後、調子も落ちていく選手もいると思いますので、ベンチには今日の失態を取り返して欲しいと思います

世界バレー女子日本対アルゼンチン

日本3(25-15 25-13 25-12)0アルゼンチン

世界バレー女子が開幕しました
日本のスタメンは古賀、黒後、荒木、奥村、新鍋、田代
試合は終始日本ペースで進みましたが、選手の能力を個々で比べても日本が上回っているため
この結果は妥当なところだと思います

さて明日は1次リーグの天王山とも言えるオランダ戦です
今日の試合でいくつかチェックポイントがあったのですが、まずは怪我から復帰した長岡選手
ご存知、日本チームのエースだった長岡選手、元気にプレーしていました
スパイクの切れはやはりエースと呼ばれた選手のスパイクでした
が、ジャンプに躍動感がなく、やはり怪我の影響は未だに大きいのだと感じました
そのため、大きな負担を今彼女にかけるわけには多分いかないと思います

次にミドルプレーヤーの出来ですが、ブロックについてはあまり期待できないので
攻撃を注目したのですが、やはり奥村選手のパンチ力の無さは気になります
ミドルである程度相手ブロックを引き付けられなければ、当然サイドに分厚いマークがされることになります
古賀選手、黒後選手は好調でしたが、常に高いブロックを相手して戦えば当然消耗してしまいます
オランダの高さの餌食にならなければ良いのですが

代表チームの出来栄えとしては最近のいつもの日本代表です
アジア大会では4位、これが現実なのですが、オリンピックや3年後、5年後に希望を持てるような
バレーをして欲しいと思います

さて、黒後選手のインタビュー
なかなかお茶目なところを見せていました
彼女が今後の日本の中心になるのは間違いないとは思います