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全日本代表男子チームの戦術②

中垣内監督が方針としておっしゃっていましたが、戦術の基本としてミドルとパイプというのをあげています
そして、今回のネーションズリーグはその方針で戦い抜きある程度の成果を示したと考えます
もちろん、対戦国も試行錯誤の段階でこれからメンバーを固めていく途上ではありますが、それでもイタリアやイランに勝利し、アメリカに善戦したことはこの戦術である程度戦う事ができると証明したことになります

ミドル、パイプを軸にしたのは日本が抱える弱点を補うためであると考えます
サーブレシーブが乱れ、Bパス、Cパスになった時に真中が使えなければサイドへの配給になります
サイドの絶対的な高さが不足している日本チームが相手チームのブロックの餌食になるのを何十年と見続けてきました
この構図からの脱却、カギはBパスCパス時の決定力だと思います
そうした時にある程度、返球が乱れた状態でもミドルからの攻撃を相手に意識させるだけで、サイドへのブロックの寄りは遅れます
常に3方向からの攻撃を相手に意識させるだけでもブロックを浴びる本数は相当減ると考えます

そう考えると、ミドル、と特にパイプ攻撃を打てる選手には高い攻撃力、機動力が要求されます
またオポジットにスイングが早くスパイク動作を早く完了できる西田選手が加入した事はこの戦術でより生きてくると考えます
常に3方向からの攻撃を生み出すために、レフトに入る選手の一人はパイプを打てる選手は必須になります
またミドルもブロック力よりも、高い攻撃力が求められます
こうした部分とは逆に、レフトのもう一方の選手には守備力での貢献が求められます
今回、柳田選手がその任にありましたが、攻撃面ではあまり目立つことはありませんでした
柳田選手のバックアップには浅野選手が入っていましたが、前衛時のブロックはある程度捨ててでもレシーブを重視するという選出を徹底するためにはベストな人選であったように思えます

昨年までのような、サーブで博打的な勝負をするという戦術は現在の戦い方ではあまり必要ではありません
180センチ台の選手が4人入るような状況では、サーブで崩してブロックで仕留めるという戦術をとることは有効とは言えません
現在の選手選考も今後変化が出てくると思われます

まずオポジットですが、西田選手を基本にタイプが違う高さのある大竹選手が選ばれておりますが
高さを取るのか、それとも西田選手と同様な動作を早く完了できる選手を選ぶのかは今後見えてくると思います
ミドルについては伏見選手のような大きいがあまり攻撃に絡めない・絡んでいない選手は?
レフトの選手についてはパイプ攻撃を打てる選手と守備で貢献し、そしてサイドへの早いトスに対応できる選手が選ばれると
現在福澤、浅野というのがその代表という感じですが、今後も二人は選ばれると思います
そしてセッターですが、ミドル・パイプを積極的に使える選手が基本であると考えると、藤井・関田で五輪まで行くと思います
特に関田選手は、175センチというマイナス面が大きいにも関わらず、現段階で選ばれていることを考えると、パフォーマンスが極端に落ちない限りは今後外すことは考えづらいと思います

バレーボールとは高さが必須ではありますが、その勝負を挑む時点でどうしても日本は不利を抱えております
そのためどうやって戦うかを考える事は、とても重要なことであり、生命線であるともいえます
U-18のメンバーを見るとMB以外はそんなに現代表と高さでは遜色がありませんが、これからはただ高いだけでなく高い運動能力が求められるようになるのではと
そういう点で考えれば、ある程度の若い年代から協会なりが中心になって発掘・強化にあたる必要があると考えるのですが

全日本代表男子チームの戦術①

世の中WC一色ですね
かくいう私も日本の試合に限らず、強豪チームの試合を楽しんでおります
そのせいか、中学生の試合もひと段落していることもあり更新も滞っております
さて、ネーションズリーグの予選リーグが終了し、男女とも決勝リーグには進めませんでした
男子チームは6勝9敗と負け越しましたが、下馬評を覆し健闘したのではと評価しているのですが皆さんはいかがでしょうか

今回男子チームの戦い方を見て、今後のメンバーがどういう基準で選ばれていくのかを私なりに解説したいと思います
さて、今シーズンのチーム始動時に記事を書いたのですが、その際はかなりネガティブな記事になっておりました
なぜかというと、メンバーのサイズが小さいことが気になっていたのでこういう記事になったのですが、戦い方を見ていくうちに全日本男子の戦略上、こういうメンバーに落ち着くことに納得させられていました
日本チームのコンセプトは高さよりも速さ、その速さも高さを犠牲にする速さというよりも、相手に高さを出させないための速さ
Aパスがしっかり返った時の攻撃、速さを優先するのであればミドルを使う、あるいはレフトへ平行トスというのが普通考えられると思うのですが、レフトへの平行トスというのはあまり見られなかった気がします
それよりも、BパスやCパスの時に福澤選手や柳田選手にハイセットではなく時間の短いトスをセッターが供給していたのが目につきました
トスがあがってからの時間が短いというのは、サイドアッタカーにとっては十分な助走をとれないため高さもパワーも軽減してしまうのですが、逆にそれは相手ブロッカーにも同様です
ヨーロッパの強豪国は高さの劣る日本相手ではリードブロックを使って来る機会が多いため、セッターがボールに触ってからの時間が短ければ短いほどブロックの高さは出にくくなります
高さ、パワーでどうしても負けてしまう日本が用意ドンの勝負をすれば強豪国に勝てない、用意ドンではなく常に動きの先を行くことで高さという用件での勝負からスピード勝負に持ち込め、その部分なら互角以上に戦える?そう考えての戦術ではないかと私は思いました(勝手な妄想かもしれませんが)

そういった勝負に持ち込むためにキーとなるのがミドルとサイド、特にパイプ攻撃ですが長くなったのでまたいつか書きます

第65回東海総合体育大会バレーボール競技

6月16日~17日に愛知県で第65回東海高等学校総合体育大会バレーボール競技が行われました

女子
準々決勝
岡崎学園(愛知1位)2-0三島南(静岡3位) 富士見(静岡2位)2-0津商(三重1位)
三重(三重2位)2-0島田商(静岡1位) 誠信(愛知2位)2-0岐阜第一(岐阜1位)

準決勝
岡崎学園2-0富士見 三重2-0誠信

決勝
岡崎学園2-0三重

男子
準々決勝
愛工大名電(愛知1位)2-0皇學館(三重2位) 聖隷(静岡1位)2-0岐阜工(岐阜2位)
星城(愛知2位)2-0松阪工(三重1位) 県岐阜商(岐阜1位)2-0豊橋中央(愛知3位)

準決勝
愛工大名電2-0聖隷 星城2-1県岐阜商

決勝
星城2-1愛工大名電

女子は岡崎学園の圧勝でした