米ソ対決(1985WC男子)

1985年のワールドカップの米ソ対決
3大世界大会では初めてアメリカがソビエトに勝利した大会だったはず
3時間を超える熱戦なので、第5セットの5-11の場面から見ていただけるだけでも面白いと思います

しかし、3時間を超える熱戦の中で、2mを超える選手達がスパイク、ブロックを高いレベルでこなしております
ソ連の大型選手の育成については、現在の日本も見習うべきところがたくさんあるのではないでしょうか
といっても、当時のソビエトは社会主義国家で国を挙げてスポーツを強化していたので現在の日本が同じことができるかと問われても、同じようにはいかないのですけどね。
サビン、ヴィルデ、カーチキライ、ティモンズ、ザイツェフ、アントーノフなど往年の名選手のプレーはただただ凄いの一言です

全日本男子代表候補

月刊バレーボールに載っているメンバーを見ました
詳しくは雑誌なり協会のHPにてご確認いただければと思うのですが
メンバーを見ての第一印象は、小さいなぁと
特にサイド登録で選ばれている選手が10名中6名が80センチ台(一人は70センチ台)
協会批判でも何でもないのですが、レシーブができてハイセットを打てるという選手を集めると
このぐらいの高さに落ち着いてしまうというのが、現在の男子バレー界、日本代表の現実なんでしょうね

現在の代表の大目標は東京オリンピックであり、今回の選考も東京でいい成績を残すための選考であると考えるなら
オリンピックはこの高さで戦わなければならないということであります
昨年の世界選手権でサーブレシーブの経験がないMBの選手を付け焼刃で起用するなど、現場ではサイドプレーヤー
の高さを喫緊の課題としていることは認識できるのですが、その課題は改善されることなく五輪に向かうという事なんでしょうね

レシーブができ、動ける大きいサイドの選手を作るのはやはりジュニア世代から取り組まなければならない事なのではないでしょうか
そう考えると、リベロ制度というのは日本にとってはあまりいい制度ではなかった気がします
小さい子達でも試合に出れるという希望を与えるルールなのですが、各チームに1~2人しかいない大型選手からレシーブの機会を
取り上げてしまうことになっています
バレー人口が激的に増えるという事は今後ないとは言えませんが、数少ない大型選手をどのように育成していくのかということについては協会がしっかり考えてサポートしていかないと監督の首をすげかえるだけではいつまでたっても状況は改善しないと思われます

静岡県の予選方式

バレーボールの静岡県の中体連ほか大会の予選方式を説明します
各県で予選のやり方なども違っていて、なかなか最初は理解するのも難しいものですよね

まずは中体連の説明です
現在、バレーボールの静岡県中体連の出場枠は32校
これを部員数に応じて東部、中部、西部の3ブロックに配分し、また直前の県選手権の結果に応じてこれは優勝チームが所属する地区に配分しております
東中西に割り振られた出場枠はそれぞれの市町村単位のブロックに割り振られます
東部では現在12校が割り振られそれを賀茂(下田市等)、東豆(伊東市等)、三島、沼津、富士宮、田方(伊豆市、伊豆の国市、函南町)、駿東、富士、の8地区に10校割り振ります。また、4月に行われる東部大会の上位2校の地区へ1つずつ分配します(方式は変更になる場合もあります)
中部では現在9校が割り振られそれを静岡、清水、志太榛原(藤枝市、焼津市等)の3地区に割り振られます。
西部では現在10校が割り振られそれを掛川・小笠、磐周(磐田市、袋井市等)、浜松湖西の3地区に割り振っています。
しかし、これは女子に限ったことで登録校が少ない男子では地区割りが若干違う場合もあります。
昔は各地区で予選を行った後に、東中西で大会を行って県大会の出場チームを決めていたようです。
中体連のシードは直前にある県選手権の結果で上位8校の出場地区へ割り振られます。
例えば西遠が優勝した場合は西遠の所属地区である浜松湖西地区の1位が第1シードと

秋と春の県大会についてはこちらは単純に東中西の上位8チーム(ベスト8)でトーナメント戦を行います
秋については上位4チームが3月に行われる東海大会への参加切符を獲得します
春の優勝チームの所属地区には出場枠が1つ増枠されます

全中の結果から

全中女子の結果を過去12年分載せました
ベスト8の都道府県別ランキングはこうなっています

1位東京32校
2位大阪13校
3位長野12校
4位福岡8校
5位岡山6校
6位長崎、兵庫、香川3校

結果は東京が断突の1位です。1大会ごとに3校ぐらいがベスト8に入っていることになります。
2位は大阪、3位は長野です。過去12年に限れば優勝校はこの3都府県に限られます。
東京、大阪には有力な私立があり、公立の裾花(長野)北沢(東京)ではいわゆるバレー留学を受け入れる
ような地域的・学校的なサポートがしっかりとあることがベースにあると思います。
なぜかといいますと、先生だけがいくら熱心だろうと異動してしまえばチームの状況は大きく変わってしまいます
高校はともかく、公立の中学校が一部活動を学校を挙げてサポートするということはなかなかありません
そういったリスクが少しでもあれば保護者も越境してまで大事な子供を預けるとは思えません

こういった事実を踏まえると、熱心な先生がいて、たまたま育った地域の子供達だけで全国大会で優勝するという事は今後見られることはないかと思います
ある学校ではこういった決まりが示されています

(1) 平日
ア 活動時間は2時間までとする。
※下校時刻は、日没時には帰宅していることを原則とし設定する。したがっ
て、大会前の部活動延長はしない。
イ 木曜日は活動しない日とする。
(2) 週休日及び休日(土曜日及び日曜日、国民の休日)
ア 活動時間は3時間までとする。
イ 土曜日と日曜日のうち、どちらか1日を活動しない日とする。

文科省が示した通知に基づいて学校で出されたものですが、現場の学校では渡りに船といった思いの先生方も多いのではないでしょうか
私個人では部活動の是非は別として、先生方の負担を考えた時にはこういう風に学校は部活動からフェードアウトするのも致し方ないとは思います
それは別として、上記の通知通りに現場はなっていくのが自然ですよね
そうなっていった場合、ますます戦力差というのは顕著になっていくだろうという気がします
先の進路を考えてより高いレベルでバレーをやりたい子は有力な私学や地域的なバックアップのある一部の公立へ
甲子園でももはやそういう流れですが、中学生のバレーもそうなっていくのだろうとは思います

中学生のバレーボール戦術(女子)①

昨年ですが東海大会を見ていて気がついた事がありました
純粋なレフトエースのチームが少ないと
東海ではありませんが金蘭会のような層が厚く攻め手がたくさんあるチームは別として、各チームのエースと呼ばれる子は
だいたい2人でしょうか
どこから攻撃していたかというと主にセンターでした
ただ、単純にセンターから高いトスを打つという子もいれば、セッターの後ろ側に回って打ったりと色々工夫されておりました
それを見てレベルの高いチーム(県大会で上位にくるチーム)はもはやレフトエースではないんだと思っていましたが
全中を見た時はレフトエースのチームもあって古い人間の私は少し安心?したのを覚えております

レフトエースといえばどういったイメージかというと肩が強く、2段トスをしっかり打てる
ジャンプ力があって身長は大きくなくてもできる、そんなイメージをもたれる方も多いのではないでしょうか
ただ、現在統計をとったわけではありませんが、そこそこのチームでエースがどこにいるかというと
あまりレフトにいないような気がします
昔からバレーは女子にとっては人気があり特に中学生の部活動においては、運動能力が高い子達がたくさん入って来ていた事は
疑いのない事実であったと思います
しかし、現在私の実感ですがどちらかというと運動能力が高い子達が入って来ていないんじゃないかと思っています
中にはどうしてバレーやるんだろうと思う子すら(ボールを投げるとよけるとか、最低限のルール知ってて来たのかしら?
と思う子もいたり)
もちろん中学校からバレーを始めて県や地域の選抜候補に選ばれたりという子がいなかったわけではありませんが
それは私があまりにも幸運だっただけのような気がします(小学校からやってても選ばれるのすら大変なのに・・・)

話を戻しますが、センターエースの便利なのは全てのプレーに中心として関わるというところ
チームの得点源でもあるし、同時にまた守備(ブロック)でもほぼほぼプレーに関与します
例えば自チームがサーブを打った場合、レフトの場合だと相手がレフトから攻撃した場合には関わらないことも多いです
しかし、センターであればブロックをしに行くので相手の攻撃への脅威にもなります
そういう点からみると、センターエースというのは、とにかく強い個人の力を最大限利用するという点が特徴になります
逆に言えば、個人の力を目一杯引き出されるため消耗も激しいというのが弱点にもなり、諸刃の剣という側面もあります
相手チームの両サイドにエースがいて、セッターがトスを振り分けてあげられるとブロックで右往左往させられ全く攻撃に関与できない
できたとしても、十分に踏み込めず普段の力を全く発揮させてもらえないというケースも見る事ができます

全国大会に出てくるチームでも、部員が一桁のチームは数多く見受けられました
少ない部員で、チームの勝ちパターンを考えた時、数少ない才能や高さを含めた能力に頼ろうとしたらセンターエースになるという
結論はむしろ自然なことなのかもしれません
バレーの戦術については思う所や実践例がたくさんありますので、未熟ですが折に触れ語っていきたいと思いますので
またよかったら見てやってください

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