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セッターの資質とは


バレーボール女子の国際大会、モントルー・マスターズが現在行われております
ご存じない方もいらっしゃるでしょうが、国際大会といえ実態は若手などを送り込む練習試合のようなもの
日本女子チームも初めて代表入りした若手選手を何名か送り込んでおります
そんな中19歳のセッターである関選手も代表に選出され、試合に出場しております

オリンピックの1年前でセッターの固定化がされていると言えない状況で若い選手を試している段階なの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、セッターに関していうと試すというよりも
本番でモノになるかどうかを見極めているのではという気がしております

というのも、セッターの技術というのは先天的なものが大きく、長年やってればその技術が花開く
ということは必ずしも言えないポジションであると言えると思います
セッターに必要な能力というのはもちろんアタッカーに勝負させられる球を配球することなのですが
それえは描くイメージ通りにトスを配球できるかどうかということ
描けるイメージ通りにトスをあげる技術があればミスは極端に減りますし、アタッカーにとっても
セッターから来るトスのイメージが描きやすくなり、相乗効果でスパイクの決定力も高くなります
イメージ通りあげる技術が高ければ高いほど、描けるイメージは増えトスワークの幅も増えていきます
それがチャンスボールを返せば、あのセッターにキレイに料理されてしまうと相手方にすら
思わせるような支配力を発揮することに繋がっていきます

全日本女子のセッターが竹下選手以来、長年に渡って固定化されないのは、コートにおける
そういった無形の支配力がないから
監督はセッターに必要なのはディグ力(スパイクレシーブ)と言っておりますけど、裏を返すと
パス力で絶対的な存在がいないから、それ以外で貢献する選手を探すしかないという
苦しい胸の内を晒しているだけのような気がします
支配力に経験も年齢も関係ありません
中田監督がセッターに関して不満を漏らすことは多々あるのですが、それはそういった圧倒的な
技術力を背景にした存在感の欠如を嘆いているのであって、そういった新星を求めているのではと

今回宮下選手も選ばれておりますが、監督は関選手にかなり期待しているのではないかと思います
逆に言えば、関選手が田代・富永選手に変わってスタメンにならないようでは東京五輪は厳しい
のではという気がしております

全日本女子メンバー発表

全日本女子の登録メンバーが発表されました
東谷、石川、宮部(妹)選手も初登録されております
セッターの宮下選手も登録はされておりますが、使う気がない選手を登録するのはいかがなものなんでしょうか
中田監督のインタビューなどを見ますと、とても期待をかけている選手のようには思えませんし
セッターというポジションをで大会直前に呼び戻すというのは、よほどのベテランでなければありえないことです
代表が同じチームである岡山の選手が多いわけでもありませんし
それだったら、東京後のことを考えて将来性のある若手を登録した方がいいのでは
毎年選ばれても、全く選考の土俵にすら呼ばれない方の気持ちも少しは考えて欲しいと感じます

それはそうと東谷、石川、宮部選手は3年後ぐらいの日本の主力になってくれることを期待しております

相原監督退任

東九州龍谷高校の女子バレー部の相原監督が全日本女子の年代別代表監督に就任されるようです
詳細はこちらに載っております
相原氏はたしか教頭先生だったと思うので、ゆくゆくは学校の校長なりになるのかと思っておりましたが
こういう人事をしたからには、協会はしっかりと相原氏をサポートしてもらいたいと思います

アクバシュ氏退任

女子日本代表チームのコーチを務めているアクバシュ氏が退任するもようです
試合を観ているとわかるのですが、試合中の指示はコーチがほぼやっていたため、実質指揮を執っていた人ということになります
東京オリンピックのためのチーム作りをしてきたため、ここにきて屋台骨と言えるこの方が抜けてしまうのは
かなりの痛手になるのではないでしょうか

ここにきて長岡選手の怪我など女子チームにとってはあまりよくないことが続いているように思えます

世界バレー女子日本対アメリカ(5位決定戦)

日本1(23-25 16-25 25-23 23-25)3アメリカ

メダルがなくなった日本、この試合をどういう位置付で戦うのか興味はそれ一点でしたが
スタメンは黒後、古賀、荒木、奥村、新鍋、田代
今後を見据えての戦いというよりは現状で勝ちを狙う戦術だったように思えます
1セット目途中から黒後→石井という交替も既定路線

両チームともメダルがなくなったため、言ってみれば惰性での戦い
特にアメリカにとっては5位も6位もという試合なので、あまり戦術的に日本をえぐるような事はしてきませんでした
普通に試合をして普通に勝敗がついた
接戦でほとんどセットを失うことが多かった大会を象徴したゲームだったように思えます

世界選手権は6位という結果ですが、上位との差は大きいなというのは率直な感想です
上位チームに勝利したのはセルビアが主力を休ませた試合のみ
相手チームにとっては日本にはこうすれば勝てるよというものがあるような感じで
逆に日本はこうすれば勝てるよというものがない
もちろん今後ポジション的に弱いといえるセッター等が改善できれば上昇の余地がないわけではありませんが
セッターはもっとも難しいポジションであり、育成するといっても限度があるポジションでもあります
現状、田代選手が使われていますが、セッター出身の中田監督が選択している以上日本では一番良いセッターなわけです
変わるセッターが現れる可能性はあまり高いとは言えず、かといって年齢的にも田代選手や富永選手がさらに上手になるかというと

とまぁ悲観的なことばかり述べましたが、今後のベースとなるような選手も出現しました
古賀選手はほぼフル回転、全てにおいて質の高いプレー続けました
黒後選手も大きな壁にぶち当たった感じですが、今後成長してくれることは間違いないと思います

ということで、世界選手権への批評はこれにて終了です
拙い批評にお付き合いいただきありがとうございました